融資型クラウドファンディングと債券投資の違い

2016/11/25

融資型クラウドファンディング債券投資

どちらもお金を貸して、その利息を利益とする投資です。

同じような投資ですが、それぞれどんなメリットがあるのでしょうか?

また、企業側はなぜ社債に頼らず融資型クラウドファンディングで資金を調達しようとするのでしょうか?

社債とクラウドファンディング

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社債

社債とは、資金を調達したい会社が発行する「債権」(借用書の様なもの)を、投資家が購入する事で資金を集めます

証券会社などは仲介役として存在しますが、運用の主体は投資家です。

■ リスク

リスクは貸付先の企業が返済できない状態になる事です。

社債と融資型クラウドファンディングで共通したリスクです。

社債には「担保付社債」もありますが、通常は無担保が多く本当に信用だけで購入します。
(恐らく、既に金融機関から担保で融資を受けている為。)

投資家は財務状況や短期、中期計画、第三者による格付けを考慮して購入します。

 
社債の良い所は、運用期間中でも市場で売却が可能です。
(価格は変動しますので、ロスが出る可能性もあります。)

ちょっとこの会社危ないな・・・。

と思ったら、債権の価格が落ちていても、売却すれば紙屑にはなりません

■ リターン

信用のある会社でしたら利息は1%を割る程度だと思いますが、3%程度になる社債も有るようです。

融資型クラウドファンディング

融資型クラウドファンディングは、運営会社が選定した企業に対して投資家が資金を出して融資します。

投資家はリスクを負いますが、運用の主体は運営会社です。

■ リスク

融資型クラウドファンディングは担保(加えて保証)付きのファンドが多いのが特徴ですが、投資家自身が融資先の信用度を判断できないのが難点です。
(融資先企業名の開示は貸金業法で禁止されています。)

また、社債の様に運用期間中の売却はできません。

融資先の会社が破綻した場合、担保と連帯保証での回収が可能であり、ある程度の元本は戻ってくると想定できます。

■ リターン

リターンは2%~10%と幅がありますが、一般的に5%超位が多いようです。

 
比較表にしましたので確認してください。

社債 融資型CF
流動性 高い 低い
手数料 無し※1 無し
利益の源泉 利息、売却益、
償還差益
利息
利回り 1%以下が多い 2%~10%程
元本保全 無担保
(信用は格付け頼み)
基本的に担保・保証有
(ファンドに依る為要確認)
難易度 低++
貸付先選択 不可

※1:既発債の売買には手数料が掛かります。

投資家のメリット

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投資の目的は利回りであり、利回りを考えれば融資型クラウドファンディングに軍配が上がります。

ただ、融資型クラウドファンディングは担保と保証は付きますが、融資先企業の情報が十分に分からない為不安は残るかもしれません。

社債は利回り低めですが、自分で企業の信用を判断する事ができ、また運用期間中でも売却できる事が魅力です。

融通が利かないけど高利回りな融資型クラウドファンディング。
融通が利くけど利回りの低い社債。

ざっくり言えば、こんな仕分けでしょうか。

企業のメリット

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企業としては社債の方が低い利息で資金を調達する事が可能です。

考慮する順序としては、「銀行⇒社債⇒融資型クラウドファンディング」になるはずです。

銀行が融資してくれない理由はこちらの記事を参考にしてください。
⇒ 融資型クラウドファンディングを利用する会社が銀行から借りない理由

では、なぜ社債で資金を調達しないのでしょうか?

資金の活用方法の違い

調達した資金で何を行うかです。

■ 社債の用途

例えば設備投資をしたなら、融資金額を返済するのは毎月の利益です。

設備投資をしたからと言って、いきなり数百万円利益が増えるわけではありません

よって、返済も少しずつ長期間(通常5年を超える期間)となります。

この様な目的の場合は、社債にて低利息で長期の返済を行います。

融資型クラウドファンディングの投資家は、ここまでの運用期間のファンドには投資をしませんよね。

■ 融資型クラウドファンディングの用途

融資型クラウドファンディングで活用されるのは、短期で大きな資金が入ってくる用途です。

例えば不動産の様に、購入して、改装して、売却する。

一時的に大きな購入資金が必要になりますが、それを売却する事でまた大きな資金を得る事が出来る。

その売却金を返済に回すという方法です。

 
この様な用途は繰り返し資金が必要になります。

社債での調達は、有価証券届出書を当局に提出する必要があります。
(1年通して1億円未満の募集であれば不要)

継続するビジネスなので、1年を通して1億円を超える可能性もありますので、対応の早い融資型クラウドファンディングを利用するのではないかと推測します。

 
別の用途として、貸金業者への融資も行ております。

これに関しては、社債で調達した資金を貸し付けに回す事はできませんので、融資型クラウドファンディングに頼らざるを得ないのでしょう。

この様な理由から、企業は社債でなく融資型クラウドファンディングを利用しています。

-融資型クラウドファンディング