融資型クラウドファンディングのリスク管理方法

2016/07/10

融資型クラウドファンディングの運用は、株式などの投資と比較するとリスクが低くなっています。

基本的にはリスク要因が「貸付先の債務不履行」の一つだからです。

融資型クラウドファンディングの運用でリスク管理~元本保全の取り組みは次の通りです。

1)審査で予防し、

2)分散で債務不履行時の影響を減らし、

3)債務不履行時は担保と保証で回収する。

審査で予防

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一番重要な事は、債務不履行が発生しない事です。

それには、貸付先に返済能力が有るのかを十分に見極める事が大切です。

その見極めを行うのが審査です。

但し、運用会社がどの様な審査を行うのかは開示されておりません。

少なくとも貸金業である以上、銀行と同等の審査は行われているはずです。
(決算書や資金繰り表などによる財務分析、事業計画書確認、信用情報機構への確認、会社訪問、社長面談など)

分散で債務不履行発生時の影響を減らす

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債務不履行が発生しない様にきっちりと審査を行います。

しかし、企業の環境は経済状況や国際状況までも関わってきますので、想定外の事情にも手を打っておかなければなりません。

その一つが分散運用です。

■ 分散運用

1つのファンドは基本的に複数社への貸付で運用されています。

1ファンドを1つの貸付先で運用して債務不履行に陥った場合、ファンド自体が壊滅です。

しかし、1つのファンドを2社への貸付で運用した場合、1社が債務不履行に陥っても、もう1社の返済は完了されます。

単純に言えば、50%は元本保全されるのです。

更に、1つのファンドを3社で運用した場合は、そのうちの1社が債務不履行に陥ったとしても、残りの2社が通常通り返済すれば、70%は元本が保全されます。
(均等に1/3ずつの割合で貸し付けた場合)

この様に、債務不履行が発生してもファンドが壊滅しない為に、複数企業へ分散運用するのが基本です。

担保と保証

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更に、債務不履行に陥った会社から少しでも多くの資金を回収する為に、担保と保証を設定します。

■ 担保

担保の種類は不動産や債券(貸付先の売掛金)、商品在庫など色々あります。

貸付の金額は、担保評価額の5~7割程に設定されているのが普通です。

一番安心できるのが、不動産担保(しかも第一順抵当権付き)かなと思います。

■ 保証

保証は連帯保証であればひとまず安心です。

借金を完全に肩代わりする保証方法です。

しかし、代表者個人の連帯保証であれば自己破産される恐れもあります。

親会社などの、企業による連帯保証が設定されていれば、ひとまず安心できるかと思います。
(連帯保証先の企業が連鎖倒産する事はよくある話なので、完全に安心はできません。)

 
この担保と保証により、貸付金額全額は不可能かもしれませんが、いくらかでも回収できれば良しとします。

上の分散運用で債務不履行の影響を小さくし、担保と保証でいくらかを回収できれば、ファンドへの影響は本当に小さくなります。

 
下の図は、一例として3社へ均等に貸付けしており、1社が債務不履行に陥った場合の図です。

債務不履行に陥った会社から、担保と保証で貸付金額の半分が回収できたと仮定すると、ファンドとしては83%の金額を回収できます。
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担保と保証で回収できる金額は、状況により変わります。

8割回収できる場合もあれば、2割しか回収できない場合もあります。

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