資産運用講座17)FXについて

FXについて説明します。

FXの仕組み

FXは為替相場の変動を利用して利益を出す取引です。

具体的には、円高時に外貨を購入し、円安時に外貨を売却する事で利益を得ます。

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外貨と外貨を売買する事も可能です。
(例えば、米ドルと豪ドルの売買など)

正式名称は「外国為替証拠金取引」と言います。

後ほど詳しく説明しますが、名称通り預けた証拠金を担保に投資金額の何倍もの外貨を売買できる仕組みがあります。

 
売買の期間に応じて、以下の4つの種類に分けられます。

1、スキャルピングトレード
数秒から数分の間隔で売買を繰り返す手法です。

2、デイトレード
一日のうちに売買を終わらせて利益を確定させる取引手法です。

3、スイングトレード
数日~数週間で売買を終わらせる取引の手法です。

4、ポジショントレード
数週間~数ヶ月の期間で売買を行う取引です。

 
スキャルピングトレードやデイトレードとなると、為替レートが気になって夜も眠る事が出来なくなります。

仕事や学業も二の次になってしまいます。

これでは資産運用と言うよりも小遣い稼ぎになってしまいますので、大人の運用をするのであればポジショントレードをする様にしましょう。

■ 売りからでも始められる

FXの特徴の一つに、外貨を買う事からのスタートだけではなく、外貨を売る事からスタートする事も出来ます。

この為、円高で推移している相場でも利益を出す事が可能となります。

スタート時は日本円しか手元にないのに、どうやって持っていない外貨を売る事からスタートするの?

と言う疑問があると思いますので、説明します。

円安に推移すると予想している場合は、通常通り外貨を買う事からスタートです。
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円安に推移する時には、外貨を買うところからのスタートで利益を出す事が可能です。

 
しかし、円高傾向の相場では同じ事をやると損失になってしまいます。

そこで、円高傾向の相場でも利益を出す事が出来る様に考えられたのが、売りから入る方法(空売り)です。

所有していない外貨をどの様に売却するのかと言えば、FX取引業者からドルを借りるのです。
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運用後には借りたドルは返却しなければなりません。

意図と違った円安に相場が推移して損失を出してしまっても、借りている外貨は返済しなければなりませんので、気を付けましょう。

■ 証拠金取引について

FXのもう一つの特徴であり大きな魅力は、この証拠金取引があります。

FX取引業者(証券会社やFX業者など)に証拠金を預け、その証拠金を担保にして行う取引です。

預けた証拠金の最大25倍の金額を扱う事が可能であり、結果利益も25倍得る事が可能となります。

この様に元手の何倍もの金額を運用する仕組みを「レバレッジ」と言います。

ちなみに、レバレッジを掛けた運用は損失も最大25倍になるので注意が必要です。

レバレッジの具体例:

・元本(証拠金) 10万円
・レバレッジ 25倍

この場合、250万円の取引が可能となります。

【利益の場合】
1米ドル=100円の時にドルを買うと、2万5千ドルとなります。

そして、1米ドル=105円になった時にドルを売ると262万5千円となり、差額の16万5千円が利益となります。

10万円と少ない元手で大きなリターンを狙える運用方法です。

【損失の場合】
1米ドル=100円の時にドルを買い、2万5千ドルを保有します。

1米ドル=95円になった時にドルを売ると237万5千円となり、12万5千円の損失です。

これでは証拠金(10万円)以上の損失となる為、実際には1米ドル=96円の時点で強制的に決済されます。

1米ドル=96円の時点で保有する2万5千ドルを売ると、240万円となり損失は10万円です。

証拠金の金額分損失が膨らんだ時点で、強制的に決済されて終了するというルールです。

とは言っても証拠金全額を失う事も大きな痛手の為、FX取引業者では投資家保護のロスカット制度があり、証拠金が全て無くなる前に強制的に決済されて終了させられます。

FXに出てくる用語

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「FXの仕組み」で説明した以外の用語を紹介します。

■ 通貨ペア
取引をする通貨の組み合わせです。
日本円から米ドルを購入する場合、通貨ペアは「米ドル/日本円」です。

■ 通貨単位
通貨をカウントする単位となる金額です。
日本円は1円、アメリカドルでは1ドル、マレーシアリンギットでは1リンギットとなります。

■ 取引単位
1取引単位は証券会社やFX業者などの取引業者により設定された購入量の単位です。
取引単位は100通貨単位や1,000通貨単位、10,000通貨単位で設定している会社が多いようです。

■ スワップポイント
スワップポイントとは金利差で得られる利益の事です。
米ドルを買った場合、米ドルの金利分から日本円の金利分を引き、保有ドル額を掛けたものがスワップポイントです。
スワップポイントは日々変動します。

■ ポジション
ポジションとは、外貨を保有している状態を言います。
1万ドル買って保有している時には、「1万ドルの買いポジションを持っている」と言う表現になります。

■ ロング
買う行為を言います。
「ドル円でロングポジション」と言えば、ドルを買っている状態です。

■ ショート
売る行為を言います。
「ドル円でショートポジション」と言えば、ドルを売って円を買い戻すタイミングを待っている状態です。

■ 決済
決済とは、保有している外貨を売却して利益を確定する事です。

FXのメリットとデメリット

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FXのメリットは為替手数料が安い事、レバレッジを掛ける事で少ない元手て大きな額を取引出来る事です。

またカットオフ制度により、損失が発生しても元本以上失い借金する事はありませんので、安心して大きな取引に臨む事が可能です。
(FX取引業者では、カットオフを行っても証拠金以上の損失が発生する場合もあり得るとの事でしたので、ご注意を。)

24時間取引可能な為、仕事をしている人ても早朝や夜の時間帯に取引が可能です。

 
デメリットとしては、24時間取引可能な為、就寝時間でもFXの事が気になってしまう事があります。

ポジショントレードを心に決め、短期的な多少の為替変動は気にしないでおきましょう。

米ドルの場合、最悪の場合でも長期保有していれば元のレートに戻ります。

保有していればスワップポイントも得る事が出来ますので、ドシッと構えて挑みましょう。

尚、途上国の通貨の場合にはこの限りではありません・・・。

FXのリスクとリターン

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1、FXのリスク

FXのリスクは、言うまでもなく為替変動リスクです。

アジア通貨危機、リーマンショックなどの大きな危機によっては、大暴落する事もあります。

カントリーリスクも注意が必要です。

変動の大きい途上国との通貨ペアで運用する場合など、当事国の情勢変化で通貨価値が暴落する事もあります。

安定を求めるのであれば、米ドルなどの基軸通貨を選んだ方が無難でしょう。

 
レバレッジ自体もリスクになり得ます。

レバレッジを掛けた事による損失は、為替変動以上に損失額が大きくなります。

最大で証拠金の損失で留まるとはいえ、少しの変動でカットオフされ損失が確定してしまいます。

「儲けてやる」と言う気持ちではなく、レバレッジを掛けずにポジショントレードを心掛けましょう。

2、FXのリターン

FXには2種類のリターンがあります。

為替差益スワップポイントです。

為替差益は為替の変動による売買の差額である事は理解できていると思います。

スワップポイントとは、売買する通貨の金利の差です。

例えば、日本円の金利が0.1%で米ドルの金利が0.5%だとすると、スワップ金利は0.4%です。

米ドルを10,000ドル購入していると、スワップポイントは40ドル(年)を得る事ができます。

スワップポイントは金利の様なものなので、外貨を保有する事で金利を得る事が出来る意味では、外貨預金と似ています。

注意する点としては、金利の高い通貨で金利の低い通貨を購入した場合には、スワップポイントを支払わなければなりません

例えば、上で説明したような米ドルとの取引を売りから入った場合、米ドルで日本円を買う事になります。

この場合米ドルの金利の方が高いので、スワップポイントを支払わなければなりません。

FXの手数料

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FXの手数料は2種類あります。

1、為替手数料

他の外国投資商品と同じように、為替手数料が掛かります。

為替手数料はFX取引業者が独自に設定した為替レートで、売買の差(スプレッド)が手数料となります。

買値のレートはAsk、売値のレートはBidと言います。

TTSやTTBは銀行が外貨預金する際の独自レートですが、それと同じです。

関連記事:
手数料について(外貨預金についての記事より)

2、売買手数料(取引手数料)

売買にあたって発生する手数料ですが、基本的にゼロ円です。

今ではネットでの取引が主流であり売買に手間が掛かりませんので、手数料を取っていないのでしょう。

FXの税金

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FXで得る事の出来る利益は為替差益とスワップポイントなので、この2つに対して税金が掛かります。

双方共に雑所得に区分され、申告分離課税の対象となりますので確定申告が必要です。

税率は20.315%(国税15.315%、地方税5%)です。

譲渡所得の区分ではありませんので、特定口座で運用する事はできません。

■ 損益通算、繰越控除

同じ申告分離課税の対象となる雑所得と損益通算が可能です。

具体的には金先物取引などです。

株式の売却損益等とは損益通算できませんので注意しましょう。

また、損益通算してもマイナスが残る場合には、以降3年間の繰越控除が可能です。

繰越控除により控除される所得は、同じ申告分離課税対象の雑所得のみとなります。

株式の売却益(譲渡所得)を、繰り越したFXの損失額で控除する事はできませんのでご注意ください。

 
関連記事:
・特定口座に関しては、「運用口座について」参照
・損益通算に関しては、「損益通算」参照
・繰越控除に関しては、「譲渡損失の繰越控除」参照

FXを外貨預金代わりに利用!?

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FXは外貨預金の代わりになる。

という事を聞いた事はありますか?

FXは為替の変動に乗って売買を繰り返し利益を確定させる取引と言うイメージがあるかもしれませんが、それだけではありません。

レバレッジを掛けずに、外貨を保有しているだけ。

これって、外貨預金と一緒です。

外貨預金の利益は金利ですが、FXでも通貨ペアの金利差をスワップポイントとして得る事が出来ます。

しかも日本は超低金利時代なので、通貨ペアの金利差と言っても日本の金利はゼロとみなす事もできるレベルなので、スワップポイントは外貨の金利そのものです。

年率に換算すると、外貨の定期預金と同程度以上にもなります。
(スワップポイントは日々変動しますし、取引業者によっても異なるので、確認してください。)

定期預金は急な為替変動が発生しても解約する事が出来ず、為替差損が増えてゆくのを指をくわえてみているだけなのに対し、FXなら直ぐに外貨を打って円を買い直し、損失を最小限に食い止める事も可能です。

また、為替手数料であるスプレッド(売りレートと買いレートの差)は、外貨預金は1円前後なのに対し、FXでは0.5銭(0.005円)と桁が全く異なります。

当然証券会社や銀行、FX取引業者によっても異なりますが、どこの会社を比較しても外貨預金とFXの為替手数料では桁が異なっています

FXが明らかに有利である為、外貨預金をする意味があるのかと疑問にすら思えます。

FXで失敗しない為の考え方

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1、欲を出さない

FXに限らず投資全般に言える事ですが、欲を出した時点で負けは決まっています。

特に証拠金を積めば大きな利益を得る事が出来ますので、つい為替変動に乗っかり一儲けを狙いたくなってしまうものです。

しかし、儲けるのではなく損をしない様に運用する事を心掛ける様にしましょう。

2、負けをイメージする事

負けを目指すわけではありませんが、損失が出始めた時の事を考えておくのは重要です。

「幾らの損失までなら自分は耐える事が出来るのか」を決めておきます。

そしてその損失に至ったら、未練なくスパッと決済して損を確定する。

そうしないと、損失が出ても何とか取り返してやろうと証拠金を積み増してカットオフを避ける行動に出てしまい、損失がどんどん膨らんでしまうのです。

3、教材を買わない

「FXで絶対勝てる方法」の様な教材が沢山あります。

確かに理にかなっている物もありますが、絶対勝てる方法などありません。

教材代も安くないので、無駄になるだけです。

プロでさえ損失を出す事があるのが投資ですから。

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